法人破産後の経営者の生活
1 はじめに
経営している会社が破産した場合、代表者やそのご家族の生活はどのようになるのでしょうか。この点については、会社の債務について、代表者やそのご家族が連帯保証人になっているか否か、自宅等を担保に入れているか否かによって変わります。
2 会社が破産した後の経営者やその家族への影響
代表者については、その多くが会社の債務について連帯保証人になっている場合が多く、その場合代表者自身も破産手続きを検討する必要があります。
ご家族が連帯保証人になっている場合にも同じく破産手続きを検討する必要があります。逆に、ご家族が連帯保証人になっていない場合には、その生活に直接的な影響はなく、基本的には破産手続きを検討する必要はありません。
会社の債務について自宅を担保に入れている場合、経営している会社が破産すると競売にかけられるか任意売却されるのが通常です。その場合でも、知人や親族に自宅を購入してもらい賃借りさせてもらえたり、購入した業者からリースバックしてもらうことで、そのまま自宅に住み続けることが出来る場合もあります。
なお、近時は経営者保証ガイドラインが定められ、金融機関が会社に融資をしても、経営者の個人保証はなるべくとらない風潮が出てきております。ですので、今後は経営する会社が破産したとしても経営者が破産手続きを検討しなければならない場面は、減ることが期待できるでしょう。
破産者やそのご家族が少しでも早くあらたな人生を歩まれるためにも、一人で悩まずに是非、法人破産手続きの分野に詳しい弁護士にご相談ください。