私的再建・法的再建とは

1 はじめに

私的再建とは、対象となる債権者(金融機関のみとするのが一般的)の個別の同意を得て債権放棄等による債務の削減を行うことで会社を再建していく手法で、私的整理とも呼ばれます。私的再建には様々な方法があり、金融機関等と協議することにより、債務について返済猶予・金利の減額・有利子負債のカット等が可能となる場合があり、柔軟な解決が期待できます。

これに対して、法的再建とは、法律に基づき債権者(一般商取引債権者を含む全債権者)の多数決により債務を強制的に削減することで、再建を目指す手法です。法的再建には、民事再生と会社更正があります。

私的再建と法的再建は、いずれも「過剰債務の削減」を目的とするものです。

私的再建と法的再建のそれぞれのメリットとデメリットについて、以下、説明したいと思います。

 

2 私的再建のメリットとデメリット

(1)メリット

私的再建のメリットは、企業価値の毀損の度合いが比較的小さくてすむことです。

私的再建の場合、金融機関をはじめとする大口債権者と交渉することが多いのですが、法的再建と違い、裁判所を介さずに任意交渉をしていくので、私的再建の交渉をしているという事実が外部に漏れるというおそれは極めて低いといえるでしょう。

また、私的再建は「倒産」と称されることがなく、一般商取引債権者は対象とならない等、信用力が低下するおそれは極めて限定的です。

 

(2)デメリット

私的再建のデメリットは、対象となる大口の債権者(主に金融機関)や事業に不可欠な事業用資産を担保にもつ債権者の個別の同意を得ない限り、私的再建は成立しないということです。

債権者(主に金融機関)にとって、債権放棄後の残債権の弁済が長期にわたる場合、履行可能性の判断が容易ではないことや、法的再建による場合と違い、債権放棄について税務上の損金算入が可能な場合が限定されている等といった理由から、私的再建が成立することは容易ではありません。

 

3 法的再建のメリットとデメリット

(1)メリット

一般商取引債権者の債権を含む全債権者に対して、一律に弁済禁止・債務の削減が可能となります。

私的整理と比べて、必然的に債務の圧縮の度合いが大きくなり、抜本的な過剰債務の解消が可能となります。一般的に弁済率としては5%程度が多く、95%程度の債務がカットされることが多いです。

また、10万円未満の少額債権者には、全額弁済してもよい場合が多いです。

 

(2)デメリット

一般商取引債権者の債権まで巻き込むことや、法的債権手続きをとったことが公表されるので、企業価値の毀損の度合いが大きく、業種によっては、その後の事業再生に与える影響も大きいです。

 

4 まとめ

上記のとおり、法的再建の手続きをとると、企業価値の毀損の度合いが大きく、その後の事業再生に与える影響が大きいです。したがって、私的再建が可能な案件では、まずは私的再建の成立を目指すのが基本となります。

 

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