リスケジュールのメリットと銀行との交渉に弁護士が同席すべき理由

１　リスケジュールとは

リスケジュールとは，キャッシュフローを改善し，財務状態を正常化することを目的として，借入金の弁済条件を見直し，一定期間，元本の返済を減額ないし据え置く等の変更を行うことをいいます。

リスケジュールは，今後得られるフリーキャッシュフローにより，合理的な期間内に，有利子負債の全額を返済することが可能な場合に取り得る手段です。

 

２　リスケジュールのメリット

リスケジュールのメリットは，元本の返済が減額ないし据え置かれることから，資金繰りが楽になるということです。リスケジュール中は，法的な回収措置も取られません。他方で，いったんリスケジュールを求めると，他の金融機関からも新たな借り入れをすることが困難になってしまうことはデメリットです。

 

３　交渉における注意点

また，リスケジュールをするにあたっては，各金融機関を平等に取り扱わないといけません。一部の金融機関だけ繰り上げ返済をしているなどということがあると，リスケジュールの交渉に大きく差しつかえます。

もっとも，多くの金融機関は，メインバンクの動向に合わせて動きますので，まずは，メインバンクにリスケジュールをお願いし，理解を得ておく必要があります。

金融機関との交渉にあたっては，経営改善計画を作成し，理解を求めることになります。各金融機関に平等に説明するため，バンクミーティングを開くこともあります。

 

４　弁護士が同席すべき理由

リスケジュールは，経営者ご自身が金融機関と交渉することもできますが，資金繰りが悪化し，本業の立て直しにも注力しなければならないという精神的にとても厳しい状況下において，複数の金融機関を相手に，平等を確保しながら交渉していくことを弁護士に任せられれば，大きなメリットがあると思います。

 

弁護士に依頼するかどうかも含め，まずは弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。